保育園の床材には、木の風合いが美しい天然木が多く採用されています。天然木の床には音の吸収にも優れ、調湿作用により部屋の湿度を保ち、冬場でも冷えにくいというメリットがあります。また、木の温もりや香りを感じることは、子どもたちの豊かな心の成長にもつながります。一方で、天然木には水濡れで傷みやすいという特徴もあります。特に子どもたちが食べ物や飲み物をこぼす機会の多い保育園の床は、時間が経つにつれ表面がささくれてきたり、艶がなくなり黒ずんでしまったりすることも。修繕しようにも、床の張り替えとなると時間がかかり、価格も高価になるため、なかなか踏み出せないでいるというお声を聞きます。
床を削って蘇らせる「サンディング」
保育を継続しつつ、価格も抑えて床を綺麗に蘇らせる方法として、私たちは、「サンディング」をお薦めしています。これは、床の表面をサンディングマシーンでやすりをかけて薄く削り、なめらかになったところを保護剤でコーティングすることで、新品のような状態に蘇らせる工法です。張り替えに比べ費用を抑えられ、程度によっては2~3日での施工も可能なため、常に稼働状態にある保育園に適した工法といえます。
施工後のことまで考えたご提案
サンディングを利用できるかどうかは慎重な見極めが必要です。通常天然木を利用した床は、天然木のみを使用した無垢フローリングと、複合フローリング(ベニヤ板の上に天然木を貼り合わせたもの)の大きく2種類があります。この複合フローリングの場合、張り合わせた天然木の厚みによっては、薄すぎて削ることができないケースがあります。
厚みが問題ない場合も、施工後の床の変化を考える必要があります。というのも、天然木は呼吸する素材。削ることでさらに木が呼吸しやすくなり、伸び縮みしやすくなります。特に床暖房が設置されている床は、温度変化によっても木が伸縮して、床に隙間が開いてしまうことも。これまでの保育園改修から得た経験で、サンディングが可能かどうかを見極め、もし利用できない場合には、一番適した方法をご提案いたします。
木の床に水分は大敵
木は水分を吸収しやすく、それが乾燥するときの収縮によって劣化します。そのため文部科学省から、全国の小中学校に対して体育館の木製床については「水拭き及びワックス掛けはフローリング等の不具合発生の観点からは,行うべきではない」「やむを得ず体育館にワックスを使用する場合には,それに伴うフローリングへの水分の影響を最小限とするよう注意する」という通達がでています。(文部科学省通知 平成29年5月29日「体育館の床板の剥離による負傷事故の防止について」)「水拭きはわかるけれど、床を保護してくれるはずのワックスがなぜダメなのか?」それは、ワックスには水分が含まれているからです。塗ったときには艶がでたように感じますが、実は塗布するたびに木はワックスの水分の吸収と乾燥を繰り返し、結果的に床を早く痛めてしまいます。
ワックスがけによる有害物質の飛散
またワックスというと、鼻につく独特の匂いを思い出す方も多いのではないでしょうか。以前使われていた油性ワックスでは有機溶剤が使用されており、その匂いやそこから揮発する化学物質によって、気分が悪くなる子どもが多かったことから使用が禁止されました。そこで、ろうを水に溶かした水性ワックスや、樹脂ワックスが使用されるようになりましたが、これらにも製品表示にない化学物質が含まれている場合も。そのためワックス掛けをしてしばらくはしっかりと換気がすることが必要とされています。
安心安全・保育の負担を軽減するメンテナンスのご提案
では床をメンテナンスするにはどうしたらいいのでしょうか。私たちは「学校観光衛生基準」「食品衛生法」に適合し、有害物質も水分も含まない床メンテナンス剤も取り扱っています。菌の増殖を抑える効果もあるため、子どもたちが使う床に安心。夏季は2〜3時間、冬季でも4〜5時間で乾き、塗布も専用モップで楽にできる商品です。
こういった商品をご紹介させていただくのも、子どもたちの安心安全はもちろん、忙しい先生方の負担を軽減したいという想いから。私たちの保育園改修は、保育園に関わるみなさまのよろこびを目標としています。
<お客さまの声 用賀なのはな保育園様>
弊社で床の修繕工事をさせていただいた用賀なのはな保育園様からこんなお声をいただきました。
どのような床のお困りごとがありましたか?
子どもたちは床にも絵や文字を書くことがあります。書くことは問題ないのですが、その汚れがどうしても綺麗に落としきれないことがありました。それで床が全体的にかなり汚れが目立っていて、部屋も暗く感じられるような状態でした。また、天然木ということもあり、物を動かした時傷がつきやすいので、床が傷だらけなのも気になっていました。
工事して、どんな床になりましたか?
汚れがなくなり、床が全体的に明るくなりました。子どもたちが過ごすのにとても良い環境になったと思います。
プレジャーに依頼してよかったと思われる点は?
他園さんからのご紹介で、プレジャーさんに工事をお願いしました。担当者の方も対応が良く、工事に関する説明もわかりやすく丁寧でした。そして何より仕上がりが良かったです。今、園舎には他にも老朽化している部分がありますので、また相談したいと思っています。
プレジャーの「安心・安全」な改修工事
保育園にはほぼお休みがありません。常に稼働状態にあるため、お困りごとを抱えながら解決する術がわからず、そのままになってしまっているケースもよく見受けられます。私たちは、どのようなことで困ってらっしゃるのかご要望をお伺いすることはもちろん、実際に現場を拝見させていただくことで、本当に必要な改修のご提案をさせていただきます。また、保育園改修で先生方が最も懸念されるのが、工事期間の対応です。音の出る工事、匂いのある塗装、使用できなくなる期間など、あらかじめ先生方と相談の上、保育の妨げにならない工事計画を立てていきます。
これまでご依頼いただいた保育園改修の経験を存分に活かし、子どもたち、先生方、保護者のみなさま、そして近隣住民のみなさまが、安心して工事期間を過ごすことができるよう、すべての振る舞いに心を配りながら工事を行います。私たちたちの保育園改修にかける想いは、ぜひこちらの記事をご覧ください。